身体のダルさはたんぱく質不足が原因?女性の不調とたんぱく質の関係について
「前日に沢山動いたわけでもないのに、身体がなんとなく怠くて重い…」と日々の倦怠感に悩まされる女性は多いのではないでしょうか。
日常生活で感じる身体のダルさや不調は、様々な要因によって引き起こされることがあります。
その中でも、たんぱく質の摂取不足は一つの重要な要因と言えます。
特に女性は、たんぱく質の適切な摂取が健康や不調の改善に大きな影響を与えることが知られています。
本記事では、たんぱく質が女性の不調改善にどのように関与するのか、ポイントに分けて解説します。
たんぱく質の役割と女性の健康における重要性を理解し、適切な摂取方法を知ることで、身体の調子を整える一歩を踏み出す手助けとなるでしょう。
日々とちょっとした不調の改善を目指す方はぜひご一読ください。
たんぱく質の重要性
そもそもたんぱく質とは何か?
なんとなく「たんぱく質」と聞くと、筋骨隆々の男性を思い浮かべる人も多いと思いますが、女性にとっても大切な栄養素です。
たんぱく質は、身体の重要な栄養素の一つで、筋肉、骨、皮膚、髪などの組織の構築と修復に欠かせない成分です。
筋肉の主な材料なので不足すると筋肉量が減少してしまい、運動で筋肉や血液へのダメージを受けると必要量が増えます。
また、酵素、ホルモン、免疫物質の生成にも関与し、生命維持に不可欠です。
たんぱく質はアミノ酸から構成されており、日々の食事の中で不足がないように摂取することが大切です。
女性は一日でどれぐらいのたんぱく質が必要なのでしょうか?
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、18歳以上の女性は1日に50gのたんぱく質摂取が推奨されています。
※持病のある方など医師より食事指導を受けている方はこの限りではありません。
鶏胸肉100グラムあたりのたんぱく質量がおおよそ25グラムなので、200グラム食べていたら一日のたんぱく質量はこれでOK!…と安心するのはまだ早いでしょう。
一日のたんぱく質量50グラムという数値は、健康を維持するための最低限の数値です。
美容面を意識して髪や肌の健康を保ち、向上させる目的の場合は体重1kgにつき1.5グラム〜2グラムのたんぱく質摂取がおすすめ。
例:体重50kgの方なら一日あたり75グラムがたんぱく質の摂取量の目標
たんぱく質は1グラムあたり4キロカロリーのエネルギーで、主にお肉や魚、乳製品、大豆製品などに多く含まれているので、摂取量を意識してそれらの食材を組み合わせましょう。
たんぱく質不足が身体に与える影響
たんぱく質が不足すると、身体の機能が十分に発揮されず、様々な健康問題が発生する可能性があります。
筋肉の減少、免疫力の低下、髪質の悪化、肌トラブルなどがその典型例です。
特に女性は、たんぱく質不足による不調が顕著に現れる傾向がありますよ!
次に、女性の不調とたんぱく質の関係について詳しく説明いたします。
よくある女性の身体の不調とたんぱく質との関係
貧血
貧血は体内の赤血球やヘモグロビンの不足により、酸素供給が不十分となる状態です。
女性は月経によって、貧血になるリスクは男性よりも高い傾向がありますよ!
貧血はたんぱく質不足と密接に関連しており、たんぱく質は鉄分の吸収をサポートするため、不足すると鉄分の効果的な吸収が妨げられます。
たんぱく質不足により、鉄分の吸収が減少して赤血球やヘモグロビンの生成が妨げられるリスクが高まります。
その結果、体内の酸素輸送が不十分になり、貧血を引き起こすと言われています。
適切なたんぱく質摂取は、鉄分の吸収を向上させ、貧血のリスクを低減する役割を果たします。
特に、鉄分を多く含む食品との組み合わせが効果的です。
赤身の肉、魚、豆類、葉物野菜など、鉄分とたんぱく質を含む食品をバランスよく摂取することで、貧血予防に繋がります。
更年期特有の症状
更年期は女性ホルモンの変動が激しくなる時期で、ホットフラッシュ、不眠、イライラ、骨密度の低下などの不快な症状が現れることがあります。
これらの症状は女性の生活に大きな影響を及ぼすことがあり、たんぱく質の摂取は症状を抑えることが期待できます。
たんぱく質はホルモンの合成に不可欠であり、更年期におけるホルモンのバランスが乱れると、症状が悪化する可能性が高まります。
特に、たんぱく質不足はエストロゲンとプロゲステロンの適切な機能を妨げることがあり、これらのホルモンの不調が更年期症状を悪化させる原因となります。
適切なたんぱく質摂取は更年期症状の軽減に寄与し、ホルモンバランスの維持に役立つので更年期の特有の不調が気になる人は不足に気をつけましょう。
筋肉量の低下
筋肉は身体の代謝をサポートし、骨の健康や日常の活動に不可欠です。
たんぱく質は筋肉の構築と修復に欠かせない栄養素であり、不足すると筋肉の質と量が減少する可能性が高まります。
「アスリートでもあるまいし、筋肉をつけることには特にこだわりはないんだけど…」と無関係だと思う人もいるかもしれませんが、女性だからこそ筋肉量を落とさないことが大切です。
特に女性は年齢とともに筋肉量が減少する傾向があり、この現象はサルコペニアとして知られています。
サルコペニアとは筋肉の量が減少していく女性に多い老化現象です。
また、筋肉量が少ないと、血行が悪くなり冷え性のリスクも高まります。
こちらの記事では冷え性が気になる人が意識して摂るべき栄養素について解説していますのでぜひチェックしてみてくださいね!
免疫力の低下
「最近なんだか風邪を引きやすくなった」と感じる人は、免疫力が低下しているかもしれません。
女性の免疫力の低下とたんぱく質不足には密接な関連があります。
免疫系は体を守る重要な要素で、細菌やウイルスに対抗し、病気を予防する役割を果たします。
たんぱく質は免疫細胞や抗体の主要な構成要素であり、不足すると免疫機能が低下する可能性が高まります。
特に女性はホルモンの変動による免疫力の変化があるため、適切なたんぱく質摂取が重要です。
たんぱく質不足は免疫細胞の数や機能に影響を及ぼし、感染症に対する抵抗力が弱まります。
適切なたんぱく質摂取は免疫機能の維持に貢献し、感染症への対抗力を向上させます。
季節の変わり目に体調を崩しやすくなったと思う方は、たんぱく質の摂取も意識することをおすすめします。
たんぱく質の摂取方法
ここからは、たんぱく質の摂取方法について簡単にご紹介します。
毎回の食事でたんぱく質の多く含む食材を摂る
たんぱく質を摂取するために、バランスの取れた食事が重要です。
鶏肉、魚、豆類、卵、乳製品、大豆製品などが良いたんぱく質源となります。
これらの食品を適切に組み合わせることで、必要なアミノ酸を摂取できます。
一回の食事で一日分のたんぱく質量を摂るのではなく、毎回の食事で分けて摂ることがたんぱく質を効率よく体内で吸収するためのコツです。
食事の回数や量は体質やライフスタイルによってさまざまです。
食の細い人は無理して一回の食事で沢山食べるのではなく、食事の回数を増やすこともおすすめです。
こちらの動画では、管理栄養士が食事回数とそのメリット・デメリットについて詳しく解説していますのでぜひチェックしてみてくださいね!
1日3食は身体に良い? | 管理栄養士が解説【ビーレジェンド FEM】
サプリメントの利用
たんぱく質の摂取が難しい場合、サプリメントを検討することも一つの方法です。
お肉や魚はボリュームがあって、なかなか沢山の量を摂ることが難しいという人もいます。
そんな人にはプロテインなどのサプリメントを活用するのもおすすめです。
サプリメントは、不足しがちな栄養素を補完するための便益的な選択肢となります。
ただし、食事からの摂取が最適であるため、サプリメントは食事と組み合わせて利用することがおすすめです。
メインの食事の代わりにするのではなく、間食や忙しい時の栄養補給として補助的に活用しましょう。
この記事のまとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、たんぱく質が女性の不調改善に与える重要な影響について解説しました。
たんぱく質は身体の様々な機能に必要不可欠であり、女性の特有のニーズに合わせて摂取することが健康に寄与します。
たんぱく質の摂取不足は筋肉の減少、免疫力低下、髪や肌のトラブルなどを引き起こすことがありますが、適切な摂取方法を知ることでこれらの問題を軽減することに繋がります。
バランスの取れた食事やサプリメントの利用を通じて、たんぱく質の摂取を意識的に行い、女性の健康と不調の改善に貢献しましょう。
身体の調子を整えるために、たんぱく質の摂取不足を防ぎましょう!