摂りすぎ注意!加工食品に多く含まれるミネラル「リン」について解説
健康や美容のために「ミネラル」を意識して摂ることが多いと思います。
では、「リン」というミネラルをご存知でしょうか?
リンは私たちの肌や骨の材料になる大切な栄養素ですが、摂りすぎに注意が必要な栄養素です。
ミネラルの摂取をサプリメントで補うことも多いと思いますが、摂りすぎのリスクを把握しましょう。
なぜ、リンの過剰摂取は避けた方が良いのか?リンが多量に含まれている食品はどれなのか?について今回のブログ記事では紹介していきます。
動画でも紹介しているので是非こちらもご視聴ください。
体内におけるリンの働き
ミネラルの一種であるリンの働きを紹介します。
リンは体内の脂肪と結合し、リン脂質を形成して細胞膜になる役割があります。リン脂質は分解されて神経伝達に使われる材料になります。
また、リンは私たちが生きていく上で必要なエネルギーを蓄えているATP(アデノシン三リン酸)の材料にも使われています。
そして、リンはカルシウムと同様に骨と歯を構成する働きがあります。
このように、リンは私たちの身体を構成する重要な栄養素となっております。
リンの栄養素表示基準値
1日あたり900mgの摂取が基準とされています。※消費者庁データ
一方で、国民健康・栄養調査による20歳以上の男女の平均摂取量は1,012mgの報告があります。
よって、リンは普段の食生活で充分に摂れている栄養素と言えるでしょう。
リンは「肉」「魚」「卵」「乳製品」「穀物」と多くの種類の食べ物に含まれているため、不足しにくい栄養素です。
リンの過剰摂取のリスク
リンはたくさんの食品に含まれている分、摂りすぎに注意が必要な栄養素です。
リンは加工食品である「ハム」「ソーセージ」などにリン酸塩として多く含まれています。他にも「ピロリン酸」「メタリン酸」「ポリリン酸」などといった表記もリンのことを示しています。
風味や食感、保存性を高めるために加工食品では使われることが多いです。加工食品を購入する際は、裏面情報を一度ご確認ください。
リンの摂取量
リンの適正な摂取量はカルシウムの摂取量とのバランスで決まります。
カルシウム1に対して、リンは1~2の間で調整しましょう。
リンの摂取量が多くなってしまうと、カルシウムの吸収を妨げてしまい、骨軟化症などの骨が柔らかくなる病気の原因になってしまいます。
また、リンは腎臓で濾過されますが、過剰量のリンが体内に摂り入れられると腎臓に負担がかかって腎機能障害を引き起こすリスクがあります。
リンの耐容上限量は、18歳以上の男女ともに1日3000mgと設定されています。
美味しい加工食品ですが、一食のリン摂取量を意識して選ぶようにしましょう!
リンの摂取不足のリスク
これまでにお伝えした通り、リンは基本的には不足しにくい栄養素です。
しかし、病気の治療で薬を服用されている場合などは体内のリンが慢性的に不足するケースがあります。
不足状態が続くと、骨が弱くなってしまったり、神経症の原因になるリスクがあります。
リンが多く含まれている食品とおすすめの食べ方
先ほど紹介したハムには3枚(約50g)あたり170mg、ソーセージには3本(約60g)あたり120mgのリンが含まれています。
他にも、玄米ご飯一膳(約150g)には195mg、鶏レバー(約30g)には90mgのリンが含まれています。
おすすめのリンの摂り方
過剰摂取を避けるという目的から、加工食品よりも玄米や鶏レバーなどの加工されていない食品から摂るのがおすすめです。
また、リンはカルシウムとの摂取バランスが重要になってきます。
カルシウムはリンとは異なり、不足しがちな栄養素です。カルシウムは意識して摂るようにしましょう。
カルシウムについてはこちらの動画もご覧ください。
最後に
いかがでしたでしょうか?
リンは私たちのたくさんの食品に含まれている摂りやすい栄養素ですが、その分摂りすぎに注意が必要です。
リンを摂りすぎないように
①ハムやソーセージといった加工食品ではなく、玄米や鶏レバーといった加工していない食品からリンを摂る
②牛乳や魚、チーズなどから不足しがちなカルシウムを意識して摂る
この二つを意識してみてくださいね!
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